一瞬の夏
草いきれ舞う 校庭で
走り続ける 君を見た
通り雨過ぎて 夕暮れが
この夏を 連れてく
言いかけた言葉 そのままに
ただ手を振るだけの君
何を求めて 僕達は
走っていたのかな

コートに背を向け さよなら
僕らは若過ぎたね
明日も見えないまま
ただ走るだけだったね

遠い影 かすんで行く
時が来たのも 分からずに
ただ君を 追いかけては
見失い 続けた
この夏は もう戻らない
僕も変わって行くだろう
それでも ここで僕たちは
同じ時 過ごした

通り行く季節の中
君への想いを抱き
さよなら 僕らの夏
一瞬の夢の様

Copyright 1997  T.Umezawa