NO | TRACK NAME | TIME | WORDS | MUSIC | ARRANGE |
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1 | Miracle Night Diving | 4:57 | YUKI | TAKUYA | JUDY AND MARY |
2 | Over Drive | 4:19 | |||
3 | KYOTO | 5:05 | TAKUYA | ||
4 | Little Miss Highway | 4:59 | YUKI | 五十嵐公太 | |
5 | あなたは生きている | 3:47 | 恩田快人 | ||
6 | ドキドキ | 4:14 | |||
7 | ステレオ全開 | 3:57 | Tack and Yukky | TAKUYA | |
8 | Oh! Can Not Angle | 4:31 | YUKI | 五十嵐公太 | |
9 | プラチナ | 3:28 | 恩田快人 | ||
10 | アネモネの恋 | 4:14 | |||
11 | 帰れない2人 | 3:55 |
ご存じ、JAMです。あくまで自分なりの解釈なので、間違いなどは多いと思いますが、勘弁してください。 このアルバムとカスケードを最初に聞いたとき、「ああ、これが90年代のギターだ。」なんて思いました。 前作の「ORANGE SUNSHINE」を聴いて楽曲のよさと主張しているギターの音のよさを知り、次回作はいつ出るのかとかなり期待しました。 それが、このアルバムです。期待にこたえるどころか、よい意味で裏切られ、ほんとやられたーって感じでした。 今聴き直して見ると、意外におとなしい面もありますが、前作までの「恩田ワールド」から「TAKUYAワールド」へのバンドとしての ターニングポイントであったと思います。このアルバムの「ステレオ全開」があったからこそ、「そばかす」ができたわけだし、「KYOTO」 の世界が完成されたからこそ「クラシック」「イロトリドリノ セカイ」へ続いていったわけだから、 JAMの歴史の上で最重要のアルバムでしょう。それまではロリータパンクがなんだかんだ言われていたのを JAMというひとつのバンドとして認めさせた点でもやはり大切なアルバムです。 まず、アルバムを通して、ギターの音がかっこいい。テレキャスターのトレブリーな感じをさらに推し進めて、 ジャキジャキです。ほんと。ピッキングによってひずんだりひずまなかったりする微妙な音で繊細かつ攻撃的な音です。 こういう音にあの頃あこがれ、いまでも憧れています。ギターリフも一筋縄ではいきません。「Over Drive」「あなたは生きている」 のようなバッキングでも選ぶ音が違います。それまでの私の中のギターのバッキングというのは(特に8ビートで) コードを全部鳴らすか、ルート音(1度)と5度の音をひずませた音で8分で刻むものだ、これしかないのだと思っていました (いわゆるHOTEIサウンドと呼んでいます)が、TAKUYAは1度+3度しかも中音域で歪ませずにやっていたのです(「Over Drive」にて)。 これには目からうろこでした。 そしてTAKUYAサウンドの真骨頂とも言える「ステレオ全開」。バッキングしないでどこまでいけるかという挑戦でこれは、 曲調は違うが、前作の「小さな頃から」からつづいているもので、のちの「そばかす」で爆発します。 歌うギターというか自己主張するギター、「普通そんな音弾くかね」って音を平気で弾いて、それを支えられるだけのバックがいて、 歌もそれに負けないどころかやり返す、そんなJAMの魅力がこの曲から始まったような気がします。 作曲面でもTAKUYAには影響を受けました。「KYOTO」の繊細さ、「Over Drive」のストレートさ、 「ステレオ全開」の転調、忘れていたもの、気づかなかったものに気づいた感じ。音楽的なもの以上に、 曲を作る上での姿勢というか衝動を教えてくれたりしました。だいぶ抽象的ですが、一言で言えば、 強さ(JUDY)と弱さ(MARY)。弱さを抱えているから強くなくてはいけない、強さとその理由の弱さという感じでしょうか。 人間の危ういバランス、そんなものをTAKUYAからまたJAMからとても感じます。 なんだかいろいろあるようですが(01年1月現在)そんなバランス感覚を保ちつつ、バンドとしてまた、 ソロ(ROBOTS)としてこれからもドキドキするものを作っていってほしいと思う今日この頃でした。 |